農機具に必須のギアオイル!その交換時期とは?

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農機具を動かすためには欠かせないオイル。農機具で使われるオイルには、主にエンジンオイルとギアオイルがあります。たとえ使用頻度が少なくとも、オイルは酸化して劣化するので定期的な交換が必要です。今回は、オイルの役割や交換時期についてご紹介します。

農機具を長く愛用するためにも、メンテナンスの一環としてオイル交換を適切に行いましょう。

オイルの役割とは?

オイルは、エンジンやミッションなどを保護する役割を担っています。オイルの持つ主な作用には、次のようなものがあげられます。機械が動いて摩擦する部分は、いくら精密に仕上げたとしても多少のおうとつがあるものです。

何度も繰り返し接触することで、部品は徐々に磨耗していきます。そこで、摩擦部分に油膜を張って滑らかに動くようにし、激しく磨耗するのを防ぐのです。これを「減摩作用」と言います。そして、摩擦する部分では、必ず熱が発生します。

潤滑油の持つ「冷却作用」は、摩擦によって発生する余分な熱を吸収してくれるのです。また、歯車やベアリングなどの負荷がかかりやすい部分に油膜を張ることで、圧力が伝わる力を軽減できます。これを「緩衝作用」と呼びます。

他にも、油膜を張って圧縮もれを防ぐ「密封作用」や、空気・水分などの錆の原因となるものに触れさせない「防錆作用」、摩擦部分を清潔に保つ「清浄作用」などがあげられます。

オイルは粘度が重要

上述したように、オイルにはさまざまな性状がみられますが、最も重要なものは粘度でしょう。オイル粘度が性能を満たしていなければ、エンジンの摩耗が進んで致命的なダメージを与えてしまう可能性が大いにあります。必ず、その農機具に適したオイルを選択するようにしてください。

オイルの粘度は、表記されているアルファベットと数字によって判別できます。「10W-30」を例にすると、10Wは低温環境下の粘度、30は高温環境下での粘度を表します。Wの左側の数字(ここでは10)が小さいほど低温時でもオイルは柔らかく、ハイフンの右側の数字(ここでは30)が大きいほど高温時でもオイルが堅いことを示しているのです。

エンジンオイルの特徴

エンジンオイルには、減摩・冷却・密封・防錆・清浄作用があります。その名の示す通りエンジン専用に作られたオイルで、過酷な環境下でも耐えられるようになっています。エンジンオイルの分類法には2種類があり、粘度による分類と、性能・用途による分類です。

「W」と付くオイルは主に寒冷地用とされていますが、「10W-30」という表示のいわゆるマルチグレードオイルは、粘度指数が大きくすべての季節に対応しています。農機具に適しているのは、エンジンオイルなら10W-30、ガソリンエンジンならSD以上、ディーゼルエンジンならCD以上です。

エンジンオイルにはガソリン・ディーゼル兼用のものもあるため、多種多様なタイプがある農機具にとっては有益なオイルとも言えます。

ギアオイルの特徴

ギアオイルには、緩衝・冷却・防錆・洗浄作用があります。負担の大きいミッションやギア専用に作られたオイルで、油圧作動がない部分で主に使用されます。また、油圧作動のあるトラクターやコンバイン、田植機のミッションには、油圧作動油としての性能を兼ね備えている専用のギアオイルが使われます。

ギアオイルの分類法もエンジンオイルと同じで、粘度による分類と、性能・用途による分類の2種類です。粘度はSAE(米国自動車技術協会)規格が、性能・用途にはAPI(米国石油協会)サービス分類が使われています。

オイルの交換時期

オイルは、使用時間に応じて汚れたり酸化したりして性能が低下するため、定期的に交換する必要があります。

エンジンオイルの場合は、初回の交換は50時間くらい経過した頃に、その後は100時間ごとに交換するのがよいと言われています。

ギアオイルの場合は、初回は同じく50時間経過後に、その後は300時間ごとが目安です。ただし、この時間はあくまでも目安なので、状況によってはこれよりも早くオイル交換を行わなければならないケースもありえます。

常日頃からメンテナンスを心がけ、その時々の状況に応じてオイル交換のタイミングを判断しましょう。エンジンオイルの交換手順を、簡単にご紹介します。まず、オイル交換の前に5分程度、暖気運転を行います。次に、プラグを外して古いエンジンオイルを排出してください。

オイル注油口のキャップを外しておくと、スムーズに排出できますよ。すべて排出されたらプラグを閉めて、新しいエンジンオイルを給油口から注入します。オイル交換の目安時期については前述しましたが、エンジンオイルが黒く汚れていたり、ザラザラとした感触がしたりするようなら、早めに交換したほうがよいでしょう。

ギアオイルは、エンジンオイルに比べると汚れにくいです。そのため、オイル交換の頻度もエンジンオイルよりは少なくなります。

だからといって、交換しないで長期間放置してしまうと、油圧部品の寿命を縮めてしまう恐れがあります。ギアオイルについても、定期的にチェックするようにしましょう。

農機具の耐用年数を延ばすには?

高いお金を払って購入する農機具ですから、少しでも長く活躍してほしいですよね。農機具の耐用年数を延ばすには、どのようなことに注意するとよいのでしょうか。第一に、こまめな点検は欠かせません。普段からチェックをしておけば、わずかな異常でも見逃すことなく早期発見につながります。

例えばトラクターは、泥汚れが付きやすく、車体の破損や部品の欠落などを見落としがちです。使用した後は毎回キレイに洗浄するなど、異常を発見しやすい環境をつくることが大切でしょう。高圧洗浄機を使用すると、頑固な泥汚れも簡単に落とせるのでおすすめですよ。

メンテナンス用の工具にも、こだわりを持ちましょう。あらかじめ工具が付属されている農機具もありますが、あくまでも最低限のものです。例えば、適当なスパナを使用したがゆえにナットの頭がつぶれてしまい、最悪のケースになると修理に出さなくてはなりません。

大切な農機具に使うのですから、品質の良い工具を選ぶようにしましょう。最後に、当然のことですが、農機具を乱暴に操作してはいけません。ハウスや縁石などに接触させてしまうと、危険を伴うだけではなく、農機具にも傷がついてしまいます。

そして、その傷から錆が発生して、ゆくゆくは部品交換が必要になる恐れもあるのです。農機具の操作はくれぐれも慎重に、落ち着いて行いましょう。

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